噴射量補正値の活用事例
こんにちは。営業の野本です。
今日は「海の日」ですね。
世界中で「海の日」を国民の祝日としている国は日本だけだそうです。
IRSがある埼玉県は海なし県ですが、海の日の趣旨は「海の恩恵に感謝する日」ということなので、日頃いただいている海の恵みに感謝したいと思います^^
さて、弊社で何度も紹介しているディーゼルインジェクターの噴射量補正値について、以前の記事で、『補正値に問題がなかったインジェクターにも異常が見られることが多々ある』とお伝えしたことがありましたが、今回はその実例を紹介したいと思います。
車両はアイドリングの振動が大きいということで、インジェクターの洗浄依頼をいただいたハイエースです。
車両 : トヨタハイエース(KDH200)
エンジン: 2KD-FTV
年式 : 平成19年5月
走行距離: 177,200km
施工前の噴射量補正値[mm3/st]は、以下のとおりです。
#1:+5
#2:-1.5
#3:-1.4
#4:-2.5
補正値を見る限り、#1 がプラス側に大きく補正され補正の上限に張り付いているため異常と推測てきますが、それ以外の3本は、一見、重篤な状態ではないように見えます。
次に、施工前に弊社で噴射量を測定した結果です。添付の図をご覧ください。4本全て正常品に比べ噴射量が少なく、#1,#3,#4 は性能NGの状態でした。

以前にも紹介しましたが、噴射量補正の方法には、主にエンジンの角速度が使用されています。今回の洗浄前の噴射量測定結果から、以下のような理由で、それぞれの気筒の噴射量が補正されたものと考えられます。
#1 について
極端に噴射量が少ないため、他の気筒に比べ角速度が遅くなる。コンピューターは、#1 の角速度が遅いことから、#1 の噴射量を増やす補正を実施。
#2,#3,#4 について
正常品と比べると噴射量は少ない。ただし、#1 よりも噴射量は多いため、#1 と比較すると角速度は速くなる。コンピューターは、#1 に比べ角速度が速いことから、エンジンの角速度変動を抑えるため、#2,3,4の噴射量を減らす補正を実施。
今回のケースで、仮に#1のみを洗浄したとしても、#3,#4 も性能NGであることから、根本原因の解決とはならず、最悪の場合、車両不調は改善しません。
今回の実例からも、噴射量補正値は、インジェクターをメンテナンスするタイミングを推定する指標と捉えることが、ベストであることが分かります。
噴射量補正値を正しく理解して、うまく活用していきたいですね!









