株式会社 アイ・アール・エス ~ インジェクタ再生洗浄サービス ~

ガソリン・ディーゼルエンジン用インジェクター再生洗浄サービス

燃圧と噴射量と霧化(微粒化) その1

2013-12-26

こんにちは、だいひょうです。
午前中、時間が空いたので、燃圧と噴射量と霧化(微粒化)について書いてみました。

「燃圧を上げると霧化が良くなると言われますが、本当ですか?」
この質問は、よく頂く質問の一つであり、ショップ様とのお話の中でも度々話題にあがります。

燃圧を上げると霧化が良いというのは、チューニングに関わる方々であれば、一般的に知られていることです。 燃圧を調整するレギュレーターも販売されており、チューニングの際に燃圧を変更することはよくあります。

燃圧を上げる目的は、下記二つがあります。
1、噴射量を増やす
 →チューニングにより噴射量が足りない場合など
2、噴霧の霧化(微粒化)特性向上
→レスポンスやエンジン特性、排ガス特性の向上として

まずは、霧化特性の向上を理解する上で、1、は重要なので、1、から説明させて頂きます。

「なぜ燃圧を上げると噴射量が増えるのでしょうか?」
感覚的にはわかりますが、そもそも、噴射量はどうやって決まるのでしょうか?
まず、下記簡単なモデル(注射器)で考えてみます。

インジェクターの簡易モデルとお考え下さい。

この場合、噴射量は簡易的に、下記のようにもとめられます。
・ベルヌーイの式(損失省略)と連続の式

⇒ベルヌーイの定理については、本日は割愛させて頂きます。
この式の導出についてご興味がありましたら、がっつり解説させて頂きます。
(せんむ、よろしく!!)。

対して連続の式は、その名の通り流体が連続であることを表現したもので、
簡単に言えば体積の保存です。
つまり上図で言えば、ピストンの移動により注射器内の流体が減少した体積
と、注射器先端から流出する体積が等しいというものです。

・上記2式より、注射器の出口流速が以下となります。

・ここで、A1はA2に対して非常に大きいと仮定すると

となります。
・最終的に、噴射量は下記式にて求められることになります。
・・・・・・・・式①
式で見るとわかりにくいかもしれませんが、ここでρ(流体の密度)は流体により
決まる定数であるため、つまり、
噴射量は、噴孔面積燃料の圧力差(燃圧-出口圧力)によって決まる
ということです。

燃圧を上げる
→ 圧力差が大きくなる
→ 噴孔出口流速が速くなる
→ 流量(噴射量)が増加する

インジェクターの場合、出口側の圧力が同じであれば、燃圧を上げると噴射量が増加するということになります。
また、ブースト圧が高くなると燃圧が同じ場合、圧力差は小さくなり噴射量は少なくなります

そのため、ブースト圧を上げたり(ブーストアップ)、圧縮比を変更したり、排気量up、、、などのチューニングを行った際、 噴射量を変更する必要があります。この時に、インジェクターを交換せずに、燃圧を上げて対応することがあります。

では次に、
スカイラインGT-Rの純正インジェクターの計算例を紹介させて頂きます。
よく知られていますが、GT-Rの純正インジェクターは、444cc/minと言われています。
これは、正式に測定条件や測定手法が公開されているわけではありませんが、
・オープンフロー(インジェクター100%開弁)
・燃料圧力 2.5bar時
・噴射場圧力=大気圧
※圧力は大気圧を0barとした相対圧力
の条件下における1分間に噴射する量と言われています。

上記条件に対し、燃圧を3.0barに変更した場合の噴射量はどうなるでしょうか?
①式を用いて

よって、3.0bar時の噴射量は

参考までに弊社測定データを掲載します。
下記性能レポートの場合、

オープンフロー、2.5bar時の噴射量平均値=443.3 cc/min なので、これを上式にあてはめて、3.0bar時の噴射量を計算すると、

表中の実測定値482.4cc/min と概ね近い値になります。

上記計算式は、各種損失や測定誤差を省いた簡易計算式になりますが、
目安としては十分使用可能な計算式になります。

燃圧2.5barとし、ブーストを0.9kgf/cm3=0.9barかけた時の噴射量はどうなるでしょうか?
①式を用いて

噴射量は、

となります。

上記より、燃圧と噴射量には密接な関係がある事がわかります。

現在の燃料噴射系の圧力は、大体下記のようになっています。
ガソリンエンジン
・ポート噴射:2.5~3.0bar
筒内直接噴射:100~300bar
ディーゼルエンジン
・機械式:~1000bar
電気式(コモンレール式):1200~2000bar

直噴ガソリンで、ポート噴射のガソリンエンジンの約100倍の圧力、
ディーゼルエンジンに関しては、約800倍近い圧力がかかります。これは恐ろしい程の圧力で、よく「指先に象が乗ったときにかかる圧力」などと例えられます。
なお、コモンレール式ディーゼルエンジンでは、排ガス規制が厳しくなるに従い、更なる高圧化が研究されています

ところでなぜ、直噴ガソリンエンジンやディーゼルエンジンは燃圧がこんなにも高いのでしょうか?
「燃圧を上げると噴射量は増える」ということを書きましたが、この理由は噴射量を増やす事を目的にのみ燃圧を上げているわけではありません。
ここで、冒頭の「燃圧を上げると霧化が良くなる」というのが出てきます。

さて、なぜ圧力を上げると霧化が良くなるのでしょうか?

これに関しては、次回のネタにさせて頂きます!

長文、大変失礼しました。
内容もいかがだったでしょうか???まあ、せっかく書いたので掲載させて頂きます。もし、「こんなこと書いて欲しい!」という御要望がございましたら遠慮なく御連絡ください

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