『GW特別篇:第1話 復習(コモンレールシステムとDPF)』
『ゴールデンウィーク特別篇:第1話 復習(コモンレールシステムとDPF)』
第1話は、昨年の夏休み特別篇『コモンレールシステムとDPF』のおさらいです。夏休み特別篇では、コモンレールシステム誕生の背景から始まり、コモンレールシステムとDPFの概要を紹介しました。それでは、第1話スタートです。
ディーゼルエンジンの誕生からしばらくの間、排出ガス規制とは無縁だった時代が続きましたが、高度経済成長に入り大気汚染が社会問題化したことから、1974年にディーゼルエンジンの排出ガス規制がスタートしました。元々ディーゼルは、CO(一酸化炭素)とHC(炭化水素)の排出量が少ないことから、光化学スモッグの原因物質であるNOx(窒素酸化物)が規制の対象となりました。

当時、ディーゼルエンジンには機械式の燃料噴射装置が使われていました。これが非常に秀逸な装置だったこともあり、NOxの規制が開始した後も、問題なく規制値に対応することができました。当時、インジェクターはノズルと呼ばれ、燃料圧力に応じて開閉する弁の機能のみを担っていました。
その後、1990年代にPM(Particulate Matter:粒子状物質、いわゆるススのこと)による健康への影響が社会問題となり、図1のとおりPMも規制対象に加わりました。
そのため、従来の機械式の燃料噴射装置では、この厳しくなった規制値をクリアすることができなくなり、ディーゼルエンジンに技術革新が求められるようになりました。
そこで登場したのが、図2に示すコモンレールシステムに代表される電子制御式燃焼噴射装置です。このコモンレールシステムの登場により、非常に精密な噴射制御をおこなうことができるようになったことで、この厳しい規制値をクリアすることができました。現在のインジェクターは、燃料圧力によらず、非常に微細に噴射量を調整したり精密に噴射タイミングを決定するという、極めて複雑な機能を担っています。

その後も、排出ガス規制値は年を追うごとに厳しさを増し、2000年代に入ると、エンジン単体では規制値をクリアすることが非常に困難になってきました。そのため、今では、図3に示すDPF(Diesel Particulate Filter:PMを捕集するフィルター)に代表される排気ガス後処理装置が採用されるようになっています。

参考として昨年の夏休み特別編へのリンクを以下に掲載します。
【夏休み特別篇:第1話】自動車排出ガス規制の歴史
http://www.irs-japan.com/?p=3129
【夏休み特別篇:第2話】コモンレール誕生の話
http://www.irs-japan.com/?p=3135
【夏休み特別篇:第3話】コモンレールの歴史
http://www.irs-japan.com/?p=3140
【夏休み特別篇:第4話】DPFとは?
http://www.irs-japan.com/?p=3143
【夏休み特別篇:第5話】DPFの再生について
http://www.irs-japan.com/?p=3151
次回は、『第2話 NOx吸蔵触媒』です。
さらに厳しくなった排出ガス規制により後処理装置として、主にディーゼル乗用車に搭載されるようになったNOx低減装置の一つです。
それでは、お楽しみに!









